フッ素(ふっそ)

fluorine

歯科治療・予防歯科においては、齲蝕(虫歯)になりにくくするために用います。
エナメル質の主成分はハイドロキシアパタイト[Ca5(PO4)3(OH)]といいますが、これの水酸基[OH]の部分が弱点となって虫歯になりやすい構造となっています。
口腔内にフッ素を適用すると、[OH]の部分が[F]に置き換わり[Ca5(PO4)3F]、結果的に虫歯に対するエナメル質の抵抗性が上昇します。
歯科医院でのフッ素塗布のほか、ご家庭でも通常の歯みがきのあとに、フッ素のペーストでもう一度歯を磨く、フッ素入の含嗽剤で口をゆすぐ、などおこなうと虫歯の予防に効果的です。
市販の歯磨きにもフッ素は含まれていますが、含有濃度を明記したものはほとんどありません。歯科医院で販売している歯磨きは含有フッ素濃度が明記されており、日本の法律で許されている上限(950ppm)までフッ素を含んでいるものがほとんどです。(小さな子供用に500ppm程度にフッ素濃度を抑えたものもあります)
極端に過剰なフッ素の摂取は逆に、歯の白斑の原因になる場合もあります。

 

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