歯冠歯根比(しかんしこんひ)

crown root ratio

歯が歯ぐきから出ている部分と、歯槽骨に埋まっている部分との長さの比率。
歯冠に対して、歯槽骨中に埋まっている部分が長く深いほど、歯の支え(支持)はしっかりとします。逆にしっかりと埋まっていないと、グラグラしやすくなってしまいます。一般的に歯冠1に対し、歯根の長さが1.5〜2程度の長さが平均的です。歯冠歯根比が1対1程度になると、通常より歯根が短い状態と判断でき、矯正治療で歯を動かす場合にも注意を要する状態となってきます。
地面に杭を打った状態を想像するとわかりやすいのですが、歯周病などで歯槽骨が吸収して下がってしまうと、長い杭を少ししか地面に埋めていない状態になります。また、歯根吸収などで歯根そのものが短い場合も、「支え」に対して「頭」が長過ぎる状態なので、歯根の負担が大きくなり不安定になります。
歯冠歯根比が悪い(歯槽骨に埋まっている部分が相対的に短い)歯は、歯の丈夫さや寿命としてもリスクが高く、矯正治療で歯を動かす場合のリスクも健康な歯よりも高くなります。
歯根吸収は過去の打撲、外傷などの原因があると、矯正治療をきっかけに進行し始める場合などもあるので、外傷の既往は矯正治療開始前にお話頂くことが大切です。同様に、矯正治療中から終了後まで、歯冠歯根比を悪化させることがないように=歯周病を悪化させることなどがないように、きちんと丁寧に歯みがきを続けていただくことが非常に重要です。

 

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