仮骨延長法(かこつえんちょうほう)

distraction osteogenesis

外科手術で分割した骨を、仮骨の状態で少しずつ引っ張り、徐々に寸法を大きくする方法。
外科手術で骨を離断した場合や骨折後など、数日で「仮骨」という骨化しかかった状態、いわゆる「治りかけ」の状態になります。この時期に仮骨を引っ張ると、離断部位で伸びながら骨化するので、結果的に骨を大きくする=伸ばすことができます。
手術後、骨化させずに仮骨のまま延長をおこなうので、外科矯正に仮骨延長法を用いた場合、顎切り術と比較して入院期間は長くなります。また延長のための装置が比較的大きく延長中は外せないため、使用する延長器によってはやや大変かも知れません。
様々な理由で現状では骨切り術が第1選択ではありますが、骨の体積や寸法を大きくできることのメリットは非常に大きいので、極端に上顎骨が小さいタイプの骨格性 下顎前突や、逆に下顎骨が極端に小さい上顎前突などには仮骨延長法も検討されます。
余談ですが、ガタカ (Gattaca)という映画のなかで、仮骨延長法らしき方法で、主人公が足の長さを伸ばして身長を大きくする場面があります。

 

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