抜歯(ばっし)
extraction
歯列矯正では、不正咬合の状態によっては永久歯の抜歯をお願いする場合があります。
抜歯/非抜歯については様々な考え方がありますが、私たち矯正医も「抜歯」が目的なのではなく、それぞれの患者様の不正咬合を分析したうえで、最良の結果を得るための手段として必要な場合に抜歯をお願いする、というのが基本的な考え方です。
実際の矯正診断では、Tweed分析や軟組織側貌の分析、その他さまざまな検査結果を総合的に分析して抜歯/非抜歯を決定します。
個人的には、医療というものに絶対はありませんので、絶対に抜歯、とか絶対に非抜歯という議論は無意味であり、それぞれの患者さんに最適な治療方針を決定することが重要だと考えています。
本来抜歯するべき不正咬合の矯正治療を無理に非抜歯でおこなうと、治療目標を下げざるを得ない場合や、治療期間の長期化などの問題が出てきます。
逆に、非抜歯でおこなうべき歯列矯正で抜歯してしまうと、これも無駄に治療期間が長期化するなどの様々な弊害が生じます。
歯列矯正での典型的な抜歯のパターンは、上下左右の第一小臼歯(真ん中から数えて4番目)の抜歯です。上下左右対称なかみ合わせとするためには、特殊な場合を除き、上下あるいは左右均等に抜歯する必要があります。また、小臼歯は咀嚼機能と見た目の双方に最も影響が少ないと考えられ、同時に治療効率の良い抜歯部位となります。
検査診断の結果、虫歯、歯周病その他諸々のお口のなかの状況にあわせ、抜歯する歯は変わる場合があります。
患者さんごとに正確な判断をおこなうために、様々な矯正検査・診断をおこなって総合的に検討するので、まずは担当の矯正専門医のご説明をお聞きくださるようお願いします。
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