デーモンシステム

DAMON system

セルフライゲーションブラケットを使用した歯列矯正の治療システムのひとつ。
単なる矯正用ブラケットとしての製品ではなく、デーモンブラケットとスーパーライトフォースアーチワイヤーを組み合わせ、治療方針、治療論までをシステムとして提案したところが特徴的。
セルフライゲーションブラケット自体はデーモン以前から存在していました。しかしセルフライゲーションブラケットの特徴であるフリクションフリーゆえのスーパーライトフォースの利用を提案し、その結果ボーダーラインのケースでは非抜歯率が向上することなどから、2005年頃には一世を風靡した歯列矯正システムです。
デーモンシステムは非抜歯での歯列矯正を基本としたシステムです。アメリカの歯列矯正事情ではもともと抜歯を必要とするケースの割合が低く(一説によると30%程度)、そのような状況の中ではデーモンシステムでの非抜歯率はかなり高いようです。
(※ただし黄色人種の顔の骨格やバランス、歯の大きさや形などは、白人や黒人とは当然異なります。抜歯を必要とするような不正咬合の割合が、日本では欧米に比べてもともと高いため、一概にデーモン=非抜歯と考えない方が良いと思います)
また、スーパーライトフォースでの歯列矯正は、舌や唇などからの力の影響を強く受けるため、歯列矯正に伴う習癖の解消や筋機能療法をとくに重視する治療システムとなっています。
現在ではデーモンシステムに触発され、様々なセルフライゲーションブラケットが提供されています。したがって必ずしもデーモンブラケットを使用しなくても、デーモンシステムの考え方をとり入れた歯列矯正が可能です。デーモンシステムそのものを利用して治療するかどうかということよりむしろ、現代の矯正医に「フリクションフリー」「スーパーライトフォース」という考え方を再提案し触発した功績が大きいと考えています。
最近では白い審美ブラケットセルフライゲーションブラケットが一般化しつつありますが、デーモンブラケットはすでに第4世代まで改良が施されている一方、なかなか審美ブラケットが発売されない状況が続いています。(しかし2010年頃には「白い」デーモンブラケットが発売される可能性があるとのこと。)

 

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