急速拡大(きゅうそくかくだい)・急速拡大装置
rapid expansion
歯槽骨自体の幅を拡大して、上あごの歯列の幅の拡大をおこなう方法。
歯のはえている「土台」そのものを拡大します。
実際には、正中口蓋縫合という骨の継ぎ目を拡大するため、まだ骨が柔軟な成長発育中の子供にしか使用できません。
急速拡大装置は基本的に固定式の装置で、装置中央の拡大ねじを毎日少しずつ回すことにより、1日あたり0.2〜0.3mm、2〜3週の拡大期間をかけて合計4〜5mmの拡大をおこないます。緩徐拡大と異なり、短期間で拡大を終了し、そのあと中期的に保定をしていきます。
歯のはえている土台である、歯槽骨自体の幅が狭い場合が適応です。歯は歯槽骨の範囲内でしか動かせないので、土台である歯槽骨自体の狭さが原因の場合に有効な治療方法です。
kg単位の強い力を断続的にかけることで、正中口蓋縫合を開いていきますので、拡大時には痛みを伴います。
拡大が順調に進行すると、歯ならびには正中離開が生じます。これは異常ではなく、土台ごとうまく拡大が進行している証拠です。
拡大終了後にすぐ装置を撤去すると後戻りして幅が狭く戻ってしまうため、数週〜数ヶ月の間装置を装着したまま保定します。拡大した正中口蓋縫合が骨化すると、中切歯が中央に寄ってきて、正中離開は自然に治ります。
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